高齢者は、一般的な人に比べて抵抗力が低いため、感染症が広まっている間は、特に感染予防に気を付ける必要があります。それを踏まえ、多くの高齢者と関わる介護士は感染予防の対策について知識をつけておきましょう。特に感染症で気をつけたいのが、接触感染と飛沫感染と空気感染です。

接触感染は、ウイルスや細菌が付いた物に直接触れ、それが体に入ることをいいます。人がよく手を触れる場所や日常生活で使う物などを媒介して感染する例が多いため、手を拭くタオルを人と共有しない、物はこまめに消毒するなどの対応を取ることが大切です。

飛沫感染は、感染症にかかった人が咳やくしゃみをすることでウイルスや細菌が飛び、体内に入ることで起こります。特に施設では、食事やレクリエーションの時に飛沫は起きてしまうものです。少しでも飛沫を防ぐためにも、一人一人の居場所に距離を持たせる方法もあります。

空気感染は、ウイルスや細菌の水分が蒸発し空気中に放出された状態で、人が体内に吸い込むことで起こります。ウイルスや細菌が空気中を漂っている場合は、どうしても吸い込んでしまいます。それを少しでも防ぐためには、こまめな換気が有効です。新しい空気の流れを作ることで、ウイルスや細菌を外に追い出せます。

感染経路ごとの予防策についてお話しましたが、それだけでなく、生活の中でそれぞれが感染予防の行動を心がけることも重要です。各個人がこまめに手を洗ったり、体調不良時はマスクを着用したり、普段から体調管理を徹底したりすることで、一層感染症にかかる確率を低くすることができるでしょう。